PACKAGEDIR
Katsumi Yamaoka
yamaoka @ jpl.org
2006年 12月 13日 (水) 09:32:43 JST
>>>>> In [emacs-mime-ja : No.02110] 上野さん wrote:
> 一定規模以上のソフトウェアを書くのは、ただやみくもに拙速な修正を重ねるだ
> けでは上手く行きません。ご自身がやられている作業以外の部分に、多少は、思
> いを馳せて欲しいと感じる次第です。
それは理解しているつもりですが、実行はともなっていません。どんな
プログラムでも、何を行なうべきかを深く理解して理想的な構成を計画
し、整理され見通しの良いコードを書くことが王道でしょう。
Gnus をまた例に出しますが、ここにはそういうものと、無計画に成長
してきたものが混在しています。そして、往々にして問題が起きるのは
後者なのですが、ぼくはそういうものを修理するときに、大抵はさらに
付け焼き刃の積み重ねを行ないました。特に悪い例が rfc2047.el です。
結果として得られるものの外見が FLIM に比肩できるようになったとは
言え、現在のコードは誰もが (自分も含めて) 簡単にデバッグできるも
のではありません。もう一つの悪例として、MIME メッセージを解析す
る機構があります。これは表示することを主眼に開発が始められたので
しょう (tm や SEMI もたぶんそうでしょう) が、立体的な MIME メッ
セージの構造を単に平坦に展開するだけなので、その後追加された個々
のパートを削除したりローカルファイルに分離することが、完全には行
なうことができません。これの改善にいったんは着手したのですが、
Gnus の現在のやり方は袋小路に行き着いていて全部やり直すしかない、
というようなメッセージを残してギブアップしたことは、ご記憶にある
かもしれません。
さて、ではそういうものを理想的な状態に仕上げ直すことができるのか
と言えば、ごく小数の人々 (もしかしたら現実にはぼくだけ) が、別に
仕事を抱えながら実行することは無理です。それはまた、FLIM と SEMI
を再発明することかもしれません。(だから FLIM と SEMI が日の目を
見なかったのが残念です。gnus-mime に代わって Semi-gnus が始まっ
たとき、このまま Gnus とたもとを分かつことになる予感がありました
が、残念ながらその通りになりました。)
ぼくが、具体的な代案を出して下さい、と何度も言うのは、実現可能な
解について考えてもらいたいからです。
>> ところで、PGG がうまく使えなくて困っている人に、わかりやすく説明
>> していますか? もし EasyPG を勧めるのならば、根気良く何度も言っ
>> ていますか? ぼくは PGG にあまりかかわりたくないのですけれど、困っ
>> ている人がいると、ついでしゃばってしまうのです。
> 十分に根気良く何度も言っているつもりなのですが。むしろ、そういう部分こそ、
> 山岡さんのような方にお手伝い願いたい部分で、メンテナの意図を無視した勝手
> な修正や、個人の感情を含めたネガティブキャンペーンのようなことをする以前
> に、より直接的に世の中の幸せに役立つことなのではないかと思うのですが。
前回の PGG の悪改造はすみませんでした。ぼくが実生活で GnuPG を利
用する機会はほとんどなく、単なるユーザーとすら言えないでしょう。
今後は ding などで不具合の報告を紹介する程度にとどめましょう。例
えば最近 gnu.emacs.gnus で見た file-coding 無しの XEmacs で PGG
を使っている方には APEL の利用を紹介しました (もっとも彼には別の
不可解な問題があって、まだ解決には至っていないようですが)。
--
山岡
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